2020-02-01から1ヶ月間の記事一覧

Rubin (1974) ランダム化および非ランダム化データを用いた因果効果の推定

潜在的結果の枠組み(Potential Outcome Framework)を元祖ともされる論文(元々のアイディアはNeyman 1923と言われている).反事実的条件に基づく潜在的結果の枠組みは,この論文を契機に急速に広まる.そんな有名な論文だけに,原著に目を通した人は少な…

Blackwell and Glynn (2018) パネルデータを用いた因果推論

パネル(TSCS)データでstructural nested mean modelsやmarginal structural modelsをもっと使おうよという論文.パネルデータを用いて因果推論をする場合には,時間不変の観察されない要因を取り除きたいのか,原因と結果にタイムラグがあるようなダイナミ…

Zhou and Wodtke (2019) RWRによるControlled Direct Effectsの推定

Controlled Direct Effectsの推定にはsequentual g-estimationが多用されてきた(Acharya et al. 2016が典型).ここでは,残差を使ったRegression-with-Residuals(RWR)を提案している.RWRの良いところは,実装が簡単な点(とはいえsequentual gもが面倒…

Athey and Imbens (2019) エコノミストが知っておくべき機械学習の方法

Annual Reviewでのレビュー.機械学習の基礎が解説されており,経済学でどのように応用されているかについても少しだけ触れている. Athey, Susan and Imbens, Guido W. 2019. "Machine Learning Methods That Economists Should Know About" Annual Review …

Hubbard et al. (2010) 混合効果モデルとGEEモデルの違い

個体があるグループにネストされている場合に社会学では混合効果(マルチレベル)モデルを用いることが多いが,疫学系の研究会にでているとGEEを用いることが多い気がする.本論文では,混合効果とGEEの違いを簡単に解説している.そもそも知りたい量が違う…