Hyslop and Townsed (2020) 調査データと行政データを統合した際の所得の動態と測定誤差

論文情報

Dean R. Hyslop & Wilbur Townsend (2020) Earnings Dynamics and Measurement Error in Matched Survey and Administrative Data, Journal of Business & Economic Statistics, 38:2, 457-469, DOI: 10.1080/07350015.2018.1514308

要約(DeepL)

本論文では、個人の調査所得と管理所得をマッチさせた縦断的サンプルを用いて、所得の動態と測定誤差を分析した。過去の文献と同様に、報告された差異は、持続的要因と一過性の要因の両方によって特徴づけられる。過去の結果と一致するモデルを推定すると、行政報告が正しいと仮定した場合には調査誤差は平均値に戻るが、この仮定を緩和した場合には戻らない。報告された所得の変動のほとんどは真であるが、測定誤差が観測された変動を支配しており、一過性の所得は全体的な所得格差にはほとんど寄与していないと結論づけている。この結果は、マッチングされた行政データの信頼性には注意を払う必要があることを示唆しています。